オシャレの教科書!「服を着るならこんなふうに」いつもより楽しい洋服選び

高校生のころ、雑誌で見た洋服がどうしてもほしくなって大学受験で訪れていた名古屋で洋服を買った。

お店に並んでいるものがなにもかもオシャレに見えて気後れした。
オシャレな服屋さんは陳列に余裕がある。
地元の古着屋みたいに服がギチギチに詰められていない。
「値段が高くなるのに比例して陳列もスカスカになる法則」はあながち間違いではないと今でも思う。

ひとつひとつのアイテムを見ていくなかでふと目にとまった靴を手にとった。
お店の人が試着をすすめてきた時、少し顔が赤くなったのが自分でもわかった。
鏡のなかの自分はいつもより背筋がのびているように感じた。

試着してみた結果、それまでの中でダントツで高い買い物をすることに決めた。
その靴を手にした帰り道は、高揚感と満足感で満たされていたのを今でも覚えている。

ただ、大学の試験には落ちた。

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洋服に興味を持った10代後半からお金をためて好きな服を着た。
20代になると「好きな服=似合う服」ではないと気がついて2つが両立する洋服を探すようになった。
そして私服を着る機会が減った30代の今は、厳選して買ったお気に入りを大事に着ている。

そうやって今までそれなりにお金をかけて、迷走しながらもそれぞれの時代の自分と向き合って「好きな服」と「似合う服」の答え合わせをしてきたつもりだった。

たぶんみんな私と同じようにタンスの肥やしを増やして、少なからず失敗も繰り返しながらクローゼットをお気に入りで埋めてきていると思う。

しかし最近読んだマンガに、今までゆっくりと積み上げてきたファッション観のようなものを揺さぶられた。

このマンガと20代の時に出会っていたら、ファッション履歴はまったく違うものになっただろうな。と、まずそんな感想を持った。

前置きが長くなりました。
今回はファッションについて坂本慎太郎並みに「まともがわからない」と思っているひとにオススメしたいマンガ。

このマンガの凄さを結論から言ってしまうと、
「大切なのはコーディネート」
という考え方の基本を言い切って解説しているところです。

この基本をもとに、主人公が洋服をそろえてオシャレを楽しんでいくお話です。
自分を主人公に重ね合わせて楽しめます。

基本をおさえていれば応用や冒険もできるので、まさに教科書的な使い方ができるマンガ。
主人公は男性だけど、女性のわたしにもとても参考になりました。

まずはユニクロへ行ってみよう

主人公が最初に手に入れるアイテムはユニクロのものです。
ユニクロやGUがたびたび登場します。

読者としては「買いやすい価格」と「近くに店舗があるかどうか」というのは大切なポイントです。
わたしのような地方在住者にとってはなおさら。
その点ユニクロは全国展開しているし、ちょっと見に行ってみようかな、試着してみようかなと行動に起こしやすいですね。

地味にうれしいポイントです。

わかりやすいイメージ


ファッションの難しいところは、いきなり「着まわし」「重ね着」という言葉が出てきてしまうところ。

そもそもファッションという言葉から抵抗がある人が知りたいのは、いきなりオシャレになる方法ではなくて
「人に悪い印象を与えない」とか
「清潔に見える」とか
大人として最低限の基本を求めていると思うのです。

その想いにわかりやすい言葉と絵で応えてくれています。
基本のアイテムを選んで買うところから付き添ってくれるようで心強いです。

なかでも発明級の名言だったのが「ドレスとカジュアルのバランスは8:2」という言葉。

大人っぽくきれいに見せるコーディネートのバランスのことですが、この言葉を心に留めておくと洋服選びの軸になっていいなと思いました。

もちろんドレス?カジュアル?という疑問もマンガのなかで解決しますよ。

着まわしできるアイテムの提案

みんな少なからず、ひとつひとつ好きな服をそろえてもどうやって合わせていいか途方に暮れてしまったり、
結局「この形、色では手持ちの服と合わせにくいなー」となってしまった経験があると思います。

そんな失敗をしないように見越してくれていて、あらかじめ一週間の着まわし例や、夏以外ほぼ1年中着られるアイテムの紹介もあるのでとても親切です。

とことん親切なファッションの教科書

とにかくべた褒めしましたが、
何を買っていいかわからない人に寄り添ってくれる内容になっています。

このマンガは、身長が低い、足が太いなどのコンプレックスを抱えていても、ファッションを楽しもうと前向きな気持ちにさせてくれるところが一番良いなと思います。
そういう目的もあって描かれているんだろうなというのも伝わってきます。

靴ひとつ試着するのにドキドキした高校生の自分。
私の思い出はそんな自分ですが、あなたがいつか抱いた新鮮な感情を思い出させてくれると思います。

とりあえずユニクロへ行きたくなること間違いなし。

現場からは以上です。

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