昨日、うれしいニュースが飛び込んできた。新曲「HiDE the BLUE」のMVが公開された。
【”HiDE the BLUE”MV公開】
6月20日発売
BiSH新曲”HiDE the BLUE”https://t.co/yyreNcjU8A
よろ。#BiSH #青春BiSH #青春ビリーバー— BiSHオフィシャル (@BiSHidol) 2018年4月3日
BiSHはWACKの中でメジャー路線、王道で売れていくというスタイルを貫いている。
今回の曲は特にその意図と気合いがとても伝わってくる。
とうとうメジャーのど真ん中をダッシュでとりにきた。
砂浜に立てられたフラッグをとる光景がすぐさま頭に浮かんだ。
MVから考える曲ついて
まず、このMVを撮った監督は「オーケストラ」と「My landscape」も手がけている大喜多正毅氏。
My landscape
3月にリリースされたばかりの「PAiNT it BLACK」のMVが微妙すぎたから、そのマイナスな印象を打ち消す意味でもとても良かった。(もうあれはなかったことにしよう)
シックな背景に白と青を基調にした衣装が映えて、それぞれの輪郭がくっきりと見える。
決して色合いが派手なわけではないけど、切り替わっていく遠近感で細かいところまで見たくなる。
個人的な見どころは、2番のアユニの歌い回しと、落ちサビ前のリンリンのソロダンス。
しかし、メンバーそれぞれに見どころがあって、それは歌割りにも現れている。
少し前までは圧倒的にチッチとアイナの2大ボーカルだったのが、今回は6人それぞれまんべんなく歌割りがある。
その傾向は昨年リリースされたアルバム、そして「PAiNT it BLACK」から顕著に見られる。
そしてこの曲は、楽曲制作をした松隈ケンタ氏いわくおセンチなロックだという。
タイトル「HiDE the BLUE」はどんな意味合いがあるのだろう。
隠す、という意味を持つHideは「あらわに出さない」という意味も持つ。
考えるにBlueもいろいろな解釈ができそうで、隠れた青春、表に出さない青さなど、内に秘めた青い切なさのような表現なのだろうか。
メンバーのアイナいわく、振り付けにはJKの青春のようなコンセプトがあるようだ。
MVでもプリクラで変顔をするJKを表現している場面が出てくる。
MVから考える歌詞と振り付けの関係性について
よく聴いてみれば歌詞も、
”ありのままでいいのかな? 何億光年悩めばいいのだろう??”
”意味などないよ ほとんどが”
といったように気持ちを素直に表せなかったり、行動に自信がなかったりする姿から、
”君に会いたいです すごく簡単なことなんじゃんね”
踏みだそうという展開に変わっていく。
”ほら未熟者 青春ビリーバーです”で締まる。
こういういじらしくて瑞々しい雰囲気は、10代ならではのような気がしている。
これが本当に高校生の青春を意識した歌詞だとしたら、10代の心に刺さりまくって支持されるだろうな。
また、全体的には普遍的な歌詞だから、その時々で気持ちとシンクロする人も多いかもしれない。
PVの最後に白いドアが開き、カバンを持って帰ろうとするメンバーたちが振り返る。
”さあすぐドアを開けて 会いにいこう”
という歌詞のとおり、誰かがBiSHに会いにきたんだろう。素敵な終わりかた。
BiSHの曲は歌詞と振り付けが深く関わっているが、今回は振り付けをMVで全面的に写している。
その撮り方が、そのまま曲のストーリーにいっそう没入できる仕掛けになっていると感じる。
また、BiSHが売れるきっかけになってきた「オーケストラ」、そして「プロミスザスター」。
今回の「HiDE the BLUE」は、これらの曲とリンクしたアナザーソングのよう。
オーケストラ
プロミスザスター
オーケストラの歌詞を書いたBiSHのプロデューサーでもあるジュンジュンは、「オーケストラは別にたいした歌詞じゃない」と言っていたけど、切なくてまっすぐで良い曲だから支持されている。
また、オーケストラのインパクトを塗り替える振り付けの「プロミスザスター」も代表曲になっている。
そして、この2曲によって新たなファンをごっそり開拓してきたように、今回の「HiDE the BLUE」はBiSHをさらに飛躍させるポテンシャルを持っているように思う。
注目のリリースは6月。その頃にはソールドアウトの横浜アリーナ公演を終えている。
タイアップやコラボレーションもますます増えていくんだろうな。
BiSHの勢いはますばかりで、今年中にどこまでいくのかとても楽しみだ。
BiSHの所属する事務所WACKの他のグループ、GANG PARADEについても書いています。
現場からは以上です!