わたしは歌詞がある曲については深読みして音楽を解釈したり意味を探ったりしたいという"やっかい"なやつだ。

だからどうしても直感的に理解しづらい日本語・英語圏以外の音楽の開拓には消極的だった。

しかしその重い腰を上げて、今回は台湾発の音楽を紹介してみたい。

台湾発のポップミュージックを指す「マンドポップ」というジャンルがあるようだ。
そのマンドポップを代表する雀斑Freckles
この人たちがとにかくまぶしいから聴いてみてほしい。マブい(死語)


このアルバムタイトルは「不完全な恋人」という意味で、どれもめくるめく楽しい景色が浮かぶ曲が並んでいる。

言葉の響き方が違うだけで、国産シティポップと全く同じようにシームレスに受け入れられる。
山下達郎や大貫妙子のアルバムを聴きこんで編曲の仕方を研究したというエピソードもあり、なおさら自然と耳に馴染むのだろうと納得した。

Awesome City Clubのような雰囲気が好きな人には思い切り刺さるんじゃないかな。
まさに台湾と日本のハイブリッド・シティポップ。

瑞々しい甘めの声は華やかな音ととても相性がいい。言葉のせいか少し舌足らずに聞こえて、軽やかで可愛らしいボーカル。
10年ぶりにリリースされたアルバムも、鮮度そのままに歌声がまったく色あせていない。

わたしの感覚としては、以前のキリンジとかマキシマムザホルモンとか、兄弟がメンバーにいるバンドというのは才能にあふれた人たちが多いように思える。このバンドもその例にもれず、兄妹を核に魅力的な音楽を発信している。

そんな雀斑Frecklesのギターボーカルをつとめるbenben氏のソロ名義がSKIP SKIP BEN BENである。


バンドで奏でるインディポップとまた方向性が違い、ソロではオルタナ色が強い作風が印象的。
コード感からくる響き方にも関係あるのかもしれない。ソロの彼女の歌声は柔らかくもより鋭利になっていて、一撃で射抜かれてしまう。

ポップの陽とオルタナの陰。どっちのツボも絶妙に突きながら幅広い引き出しを広げて見せてくれる。両方聴くことによってbenbenの音楽の奥行きが感じられるようになった気がする。素敵なセンスだなあ。


サンプリングされてる素材の音に個性があって、ただの切り貼りだけではないユニークさがある。いびきの音とか斬新だ!


こちらは音の元ネタが分かる瞬間が気持ちいい。

また彼女は、国府達矢や青葉市子、LUCKY TAPESとの対バンも果たしていて、その顔ぶれの音楽性は違うけれど、国内で注目を集めるアーティストとの交流もある。

お互い作用しあってまた心地よい音楽を届けてほしい。

現場からは以上です。
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