Plumstead Radical Club|攻めるトロンボーンが引っぱるモダンジャズ

昔むかしの話、学生のときに組んでいたバンドはフロントにトロンボーンとテナーサックスを据え、キーボード、ベース(わたし)、ドラムという編成でやっていた。

トロンボーンに主旋律(テーマ)を吹いてもらうバンドがどうしてもやりたくて、トロンボーンありきで声をかけたバンドだった。

トロンボーンの間の抜けた人当たりの良さそうな音。それでいてバズーカのような見た目で、空砲のような圧のある音も出せるところ。
操る姿はコミカルでいてスライドの動きに無駄がなく美しい。
そんな理由でヤツの魅力に取り憑かれていたし、いまでも大好きなのだ。

そんなトロンボーンフィーチャーのバンドでは是非この曲を!ということでこれ。

怒涛のタンギングで、聞けば聞くほど攻めたトロンボーン。
実はこのアルバムで使っているのはピストン式のバルブトロンボーンという種類らしいのですが、友人は普通のトロンボーンで見事に吹いてくれた。

主旋律(テーマ)はカッコよさはもちろん、全体的にシャープで、途中ユニゾンで同じ音を奏でるところも印象的。
アウトロまでトロンボーンは見せ場しかない。やわらかさだけじゃなくメリハリのある音がすごくいい。

ピアノが全体の背景を彩ってくれているが、ソロで一気に主役に躍り出る展開もいい。

ボブ・マーリーのカヴァーもあり。
少ない曲数ながらも存分にトロンボーンの魅力が味わえるアルバムになっている。

現場からは以上です。

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