Ginger Root | ベッドルーム・ポップ×ソウルの甘美な時間

最近知った音楽のなかでも、カリフォルニア州出身のGinger Root(Cameron Lew)というアーティストがとびきり良かったので紹介したい。

2000年代に流行ったチルウェーブ、さらにはヴェイパーウェーブと呼ばれる白昼夢のような音楽がある。Ginger Rootはこういった系統の音楽を語る上で必要なピースになるのではないかと思う。

陶酔感に満ちた内向きなベッドルーム・ポップをベースに、着地点のないソウルの掛け合い。その結果、聞こえてくる音楽は現代的な音像ながら懐かしさも感じられる。

VulfpeckToro Y MoiTom Mitshなどからの影響を受け、ライブではKhruangbinと共演したり、タイのインディー界のスター・Phum Viphuritとも親交がある。

音源については、デビューしてからはリリースが続いており、「Spotlight People 」の世界観はフォークに寄りつつも、シンセを音の中心に据えているところは初期から変わりない。

「Toaster_music 」ではカバーも収録している。このSeptemberは新鮮だった。

チープな音の組み合わせながら計算されたDIY感。ジャンクなゲームミュージックのようで、とても良い味を出している。

じつは楽器の演奏からアレンジやMV制作は、すべて彼自身が手掛けている。

天は二物を与えがちだなあ。

1日を終えて眠るとき、夢と自意識の境目が曖昧になっていく瞬間ってわかるだろうか?

それだけで気持ちが良いのだけれど、さらにこのリヴァーブが加わったらあっというまに寝落ちすることうけあいだ。

今夜はこれを聴きながら眠ったらどうだろう。

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