野良着に傘、という出で立ちで地響きのような和太鼓を打ち鳴らす。
歪ませた三味線とすり鉦(がね)が興奮をあおる。
盛り上がりとともにお客のほうへ突っ込んでいく。そのぶつかり合いが渦になってまた熱量が上がっていく。
150年前の音楽をパンクのフィルターを通して奏でる
音楽のルーツは日本の伝統的な民謡。
そして切腹ピストルズという名前からも80年代ハードコアパンクの影響が大きいことがわかる。
実際に見るとパンク×和楽器の相性のよさに驚く。
民謡は庶民が感情を解放する音楽だから、パンクの衝動感とすごくなじむんだと思う。
でも理屈抜きで、地鳴りのような和太鼓の音を浴びていると自然と身体が動き出す。
こういう音楽が楽しいと思うのは、DNAに刻まれたなにかが反応しているせいかもしれない。
そしてライブでは、海外バンドの曲を粋にやったらどうなるか?ということでカバーもやっている。
短いMCでは「俺たちはパンクにこだわらないが、パンクが俺たちを放っておかない」と言っていた。
デッド・ケネディーズやファストパンク風アレンジの八木節も聞ける。
神出鬼没であまり告知がないので、目撃できたらラッキーだと思う。
現場からは以上です。